2003年11月4日 メンデルスゾーンの歌曲の中で最も有名な曲「歌の翼に」(作品番号34の第2曲)を入れてみました。 ドイツの詩人ハイネの詩を、西野茂雄氏の訳でご紹介します。 ======================= 歌のつばさにのせて、恋人よ、 君を遠く連れて行ってあげよう、 はるかかなたガンジス河のほとりに ぼくはあそこにすてきな場所を知っているんだ。 あそこには、静かな月の光をあびて くれないに燃える花園があるんだ、 はすの花が君を待っている、 なつかしい姉妹である君を。 すみれはしのび笑い、あまくささやき、 はるかな星の方を見上げる、 ばらは香り高いお伽話を ひそひそと耳に語りかける。 近くへ跳んできて、聞き耳を立てるには 無邪気な、かしこそうなかもしかだ。 そして遠くでは、あの神聖な流れの 川波がせせらぎの音を立てている。 あそこへ行って、ぼくたちは 椰子の木陰に腰をおろそう、 そして愛といこいにひたって しあわせな夢にふけろう。 ======================= (訳:西野茂雄) 訳詩のコピーライトは西野氏にあります。ご本人の了解のもとに、ここに掲載しました。 |